テーラーメイドの2020年モデルであるSIMシリーズからは、従来と同じく2種類のアイアンが発売されています。
ただし、これまでのMシリーズとは若干異なっていて、このことによりテーラーメイドのアイアン全体のラインナップがとても分かりやすくなりました。
目次
アスリート向け・アベレージ向けという分け方
SIMの前のシリーズであるMシリーズでは、毎年2種類のモデルがリリースされ、アスリート向け、アベレージ向けという解釈が市場ではなされています。
例えば、2019年モデルは、M5がアスリート向け、M6がアスリート向け、2018年モデルは、M3がアスリート向け、M4がアスリート向けといった具合です。
これは、「難しい・やさしい」という意味であれば、概ね正しいかと思います。しかし、アスリート・アベレージと分けてしまうと、少々、違和感が出てくるところがあります。
ウッドとアイアンで対象ゴルファーが異なる
テーラーメイドのドライバーやフェアウェイウッドを見ると、2019年モデルはM5とM6のみ、2018年モデルはM3とM4のみとなっています。
そして、実際にツアープロが利用するモデルはアスリート向けと言われるM3やM5が多く、その他のプロはM4やM6を利用など、いずれにしてもMシリーズのドライバーを利用しています。
一方、アイアンに目を向けると、M5・M6やM3・M4などのMシリーズとは別に、Pシリーズのアイアンがあります。そして、ツアープロはMシリーズのアイアンを使っておらず(いても希)、基本的にPシリーズのアイアンを使っています。
つまり、Mシリーズについては、ドライバーとフェアウェイウッドはアスリート向けとアベレージ向けがあり、アイアンはアベレージ向けのみ、ということになります。
実際、M5アイアンとM6アイアンは、キャビティーバック、グースあり、トップブレードとソールが厚めで、コンパクトなM5アイアンでもツアープロには不向きなアイアンです。
SIMシリーズではアイアンの名称が分かりやすくなった
2020年のSIMシリーズでは、ウッドとアイアンで対象ゴルファーが異なる件が、ネーミング上、とてもすっきりしています。
ます、SIMシリーズは、SIMとSIM MAXという2つのモデルに分かれています。SIMがアスリート向け、SIM MAXがアベレージ向けです。
これまでのMシリーズと紐づけすると、SIMがM5、SIM MAXがM6という具合です。
ドライバー、フェアウェイウッドは、SIMとSIM MAXがあります。そして、ユーティリティとアイアンはSIM MAXのみとなっています。
モデル | 対象ゴルファー | ドライバー | フェアウェイ | ユーティリティ | アイアン |
---|---|---|---|---|---|
SIM | アスリート | 〇 | 〇 | ||
SIM MAX | アベレージ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
SIM MAX D / SIM MAX OS | アベレージ | 〇 | 〇 | 〇 |
つまり、ユーティリティとアイアンでは、SIMシリーズにアスリート向けが無いという捉え方をすることができます。
これまで、M5ドライバーはツアープロが使うモデルなのに、M5アイアンはソールが厚くて「おやっ?」という違和感がありましたが、SIMシリーズでは、「SIMアイアン」を作らなかったことで、とても分かりやすくなりました。
アスリート向けのユーティリティとアイアンは?
では、アスリート向けのユーティリティとアイアンはどうなるのかですが、ユーティリティはGAPR、アイアンはPシリーズということで、すっきりすると思います。
とは言え、マキロイがSIM MAXユーティリティを採用したので、また話がややこしくはなりそうですが、基本的にはSIM MAXはアベレージ向けと考えて良いと思います。
ちなみにアスリート向けのアイアンは、P790、P760、P7TWという順番でアスリートに使い応えがあるモデルとなります。