スリクソンの2020年の新作アイアン、ZX5アイアンとZX7アイアンについて、詳しく解説していきます。
目次
SIMとグローレの融合により誕生した「SIMグローレ」
SIMグローレとMグローレの関係
「SIMグローレ」は、ワールドモデルである「SIM」のテクノロジーを、アジア向けシリーズの「グローレ」にも搭載したモデルです。
同じ試みが2年前にも行われていて、当時の「M」シリーズと「グローレ」シリーズの融合により、「Mグローレ」というモデルが発売されています。
そのため、「SIMグローレ」は「Mグローレ」の後継モデルと言われていまして、す。
SIMグローレはドライバーからアイアンまで発売
「SIMグローレ」シリーズは、ドライバー、フェアウェイウッド、レスキュー、アイアンが発売となっています。レディースモデルでも同じく、ドライバー~アイアンまであります。
アイアンはSWまでありますので、SIMグローレのコンセプトがぴったりマッチする方は、一通りドライバーからウェッジまで同じシリーズで揃えることもできます。
SIMグローレアイアンの特徴について
SIMグローレアイアンは、「誰もが、打てる。飛ばせる。」というキャッチコピーが付けられていて、やさしさと飛距離性能が特徴のアイアンです。
搭載されているテクノロジーや特徴について、詳しく解説します。
超低重心設計で、球が上りやすい
ヘッド内部に49g(#7)のタングステンウェイトを搭載しています。テーラーメイド史上で最も低い重心が実現されていますので、球が上りやすくなっています。
ちなみに、7番のロフト角は27°のため、ストロングロフトと呼ばれる部類に入るディスタンス系アイアンです。ロフトが立つことで、上よりも前に飛ぶ方向にエネルギーが使われますが、超低重心設計により、球の上がりやすさも備えています。
実際、ソールはかなり厚めになっていて、アイアンでは珍しい「シャロー」という表現が使われています。
低重心に加えてスイートエリアの拡大にも寄与していると思われますし、これだけの厚さがありますと、ダブりが心配な方にもおすすめです。
また、ソール後方が削られた形状になっていますので、抜けの良さも持たせた形状になっています。
アイアンのスイングがとにかく安定しないという方には、お助け要素が満載です。
バックフェースに2本のスピードブリッジを搭載
バックフェースにはヒール側とトゥ側に「スピードブリッジ HT」が搭載されています。この構造を取ることで、ボールへのエネルギー伝達が効率化され、スイートエリアも広がります。
視覚的には、2018年のM4アイアンのリブコアを思い出させる構造です。フェース両端の剛性を高めることで、打点エリアの反発性能を上げるというメカニズムで、個人的にはイメージしやすくて好きな構造でした。
残念ながら、M6、SIM MAXでは搭載されず姿を消しましたが、SIMグローレで似たような形状が搭載されたのは好感が持てます。リブコアという名称は使っていませんが、SIMとの融合アピールのため、スピードブリッジという名称を使ったのかなと個人的には推測してしまいます。
貫通型スピードポケットを搭載
テーラーメイドの殆どのアイアンに採用されている貫通型スピードポケットは、SIMグローレにも搭載されています。
フェース下部の反発を高めてくれますので、フェースの下目で捉えてしまうことが多い方には、効果が感じやすいテクノロジーです。
つかまりが良いグースネック形状
ネックは、はっきりとしたグースネックとなっています。
FPが小さめで、構えた時にボールをしっかり捉えて、スライスせず強いボールを打てそうなイメージが持てます。
SIMグローレアイアンのスペック・シャフト
スペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ |
---|---|---|---|
5 | 21 | 61 | 38.5 |
6 | 24 | 61.5 | 37.875 |
7 | 27 | 62 | 37.25 |
8 | 31.5 | 62.5 | 36.75 |
9 | 36 | 63 | 36.25 |
PW | 41 | 63.5 | 35.75 |
AW | 47 | 63.5 | 35.5 |
SW | 54 | 63.5 | 35.25 |
ロフト角は、7番アイアンで27°となっていて、前作に当たるMグローレアイアンと同じです。番手全体でも、SWが1°ロフトアップしたのみとなっています。
飛距離性のをアピールポイントの1つとしたモデルですが、2年振りの新商品でロフトが変わっていませんので、純粋にタングステンウェイト等による重心調整やテクノロジーが大幅に行われています。
なお、クラブ長さはPWで0.5インチ、AWで0.75インチ、SWで0.5インチ短尺になっています。
シャフト
SIMグローレアイアンのシャフトは、公式サイトで3種類掲載されています。
シャフト | 硬さ | 重量(g) | トルク | キックポイント |
---|---|---|---|---|
Air Speeder TM | SR | 約47g | 3.9 | 先中 |
Air Speeder TM | R | 約43g | 4.1 | |
N.S.PRO 790GH | S | 約74g | 2.8 | 先中 |
N.S.PRO 950GH NEO | S | 98g | 1.7 | 中 |
グローレシリーズは軽さが特徴のモデルとなっています。
SIMグローレアイアンは、ドライバーと同じく軽量なエアスピーダー(カーボン)も用意されていて、アイアンに軽さを求める方に対応しています。
軽量で振りやすいアイアンとして人気のあるゼクシオと比べてみると、XXIO 11アイアンの7番(R)が366gなのに対して、SIMグローレのエアスピーダーは356gですので、10gも軽量となっています。
SIMグローレアイアンの発売日・発売価格
SIMグローレアイアンの発売日は、2020年10月9日です。
発売価格は、シャフト・セッティングにより異なります。
- Air Speeder TM
5本セット (6~PW):130,000円
単品 (5, AW, SW):26,000円 - N.S.PRO 790GH
5本セット (6~PW):120,000円
単品 (5, AW, SW):24,000円 - N.S.PRO 950GH NEO
5本セット (6~PW):127,500円
単品 (5, AW, SW):25,500円