テーラーメイドのP770アイアンの2020年モデルと2017年モデルについて、違いをまとめました。
目次
2020年モデルは構造も形状も一新
写真左がP770アイアンの2020年モデル、右が2017年モデルです。同じ名称のアイアンの新旧モデルとは思えないほど形状に違いがあります。
2017年モデルはキャビティー形状でしたが、2020年モデルは中空構造が採用されています。特に2020年モデルの方はバックフェースもすっきりしていて、マッスルバックと見紛いそうです。
アイアン市場はここ数年で中空構造の採用が増えていて、P770の2020年モデルもその流れに沿うように大きく形状変更されています。
どちらもタングステンを搭載
P770アイアンの特徴として、高比重のタングステンをヘッドの後方や内部に取り入れています。
2017年モデルの方は背面キャビティーとソールに70g(3~7番)、2020年モデルの方は中空内部に46.5g(7番の場合)搭載されています。
どちらのアイアンも慣性モーメントが大きく、中・上級者向けのアイアンではありますが、ミスへの許容性が備わっています。
ただし、P790よりヘッドは小ぶりのため、構えた時に難しく感じられる方も多いと思いますので、購入を検討されている方は、ボールを置いてアドレスしてみると良いと思います。
フェースが軟鉄からL字型のクロモリ鋼に変わっている
2017年モデルのP770アイアンは、S25Cの軟鉄鍛造にタングステンが装着されている形状で、ヘッドのベースは軟鉄鍛造となっています。
一方、2020年モデルは中空構造となっていて、フェース素材にはクロモリ鋼が用いられ、L字型の形状になっています。
2020年モデルはフェースが薄く、L字形状を取ることで、飛距離性能と許容性に優れています。そして、ソールには貫通型のスピードポケットが搭載されていますので、フェースの下目で捉えても飛距離ロスが出にくくなっているのが特徴です。
フィーリングは軟鉄鍛造からスピードフォームに
中・上級者がアイアンに求める要素として、打感・打音があります。ミスヒットが分かりやすい、意図的に芯を外して弾道を操作したいなど、色々な要素があります。
P770アイアンの打感・打音については、2017年モデルは軟鉄鍛造により柔らかさ、分厚さが実現されています。
一方、2020年モデルは中空内部にスピードフォーム充填剤が注入されています。メカニズミに違いはあるものの、無駄な振動を吸収してくれます。
最近のテーラーメイドのアイアンでは、スピードフォーム充填剤による打感アップが十八番になっていまして、使用者からも中空を打っているとは思えないと好評価の声が多く聞かれます。
素直なネック形状
左が2020年モデル、右が2017年モデルです。ネックは無理に曲げられた感じがなく、意図した弾道通りに素直にボールを送り出してくれそうです。
P770アイアン 2020年モデルと2017年モデルのスペック比較
P770アイアン 2020年モデルのスペック
番手 | ロフト角(°) | ライ角(°) | 長さ(インチ) |
---|---|---|---|
3 | 19.5 | 60.5 | 39 |
4 | 22.5 | 61 | 38.5 |
5 | 25.5 | 61.5 | 38 |
6 | 29 | 62 | 37.5 |
7 | 33 | 62.5 | 37 |
8 | 37 | 63 | 36.5 |
9 | 41.5 | 63.5 | 36 |
PW | 46 | 64 | 35.75 |
P770アイアン 2017年モデルのスペック
番手 | ロフト角(°) | ライ角(°) |
---|---|---|
3 | 20.5 | 60.5 |
4 | 23 | 61 |
5 | 26 | 61.5 |
6 | 29.5 | 62 |
7 | 33 | 62.5 |
8 | 37 | 63 |
9 | 41.5 | 63.5 |
PW | 46 | 64 |
ロフト角は2020年モデルの方が3~6番で0.5~1°立っていますが、7番以降は同じです。